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薄い赤とディルのどぶろく。- 兜町夜市の夜

執筆者の写真: Karin Yoshimura
Karin Yoshimura
10月11日
読了時間: 3分

更新日:5 日前

10月10日、土曜の夜。知り合いの方から金曜日シェアされて、日本橋兜町で開催されている「兜町夜市」に、友人と行ってきました。


黄色いチケットと、巾着に入ったグラスをひとつ受け取って、あとは街を歩くだけ。平日は

金融の街として動いている兜町に、この日はベンチが並び、あちこちからDJの音が流れていました。通りに停まった古い緑の車まで、景色の一部になっている。想像していたより、ずっと洒落た街でした。




はしごした店のこと


まず驚いたのは、レストランのクオリティ。

 

アジアの雑貨とレストランが一緒になった CASICA KABUTOCHO では、台湾焼きそばにナチュラルワイン。KABEAT では海鮮焼きそば。Omnipollos Tokyo では、スウェーデンのクラフトビールからインペリアルIPAを。途中で友人が立ち寄ったカフェのライムコーヒーも、抜群においしかった。




どの店の一杯も、口当たりも良く、クラフト感が。フレーバーの選び方につくり手の感度がそのまま出ている。

下町の文化が、厚みを増してきているのを感じました。



顔のラベルの、薄い赤


ワインで足が止まったのは、Neki で出会った顔のラベルが印象的な、オーストリアの造り手 Gut Oggau(グート・オッガウ)の「Cecilia」。家族ひとりひとりの肖像をラベルにしている造り手で、ボトルが並んでいると、つい目が合ってしまいます。


これまでボトルを見たことはあるけど、テイスティングしたことがなくて。ロゼと赤のあいだのような淡い色につい手が伸びて、味わうと軽いのに、旨みがじわっと残る。


派手さはないけれど、安心して身をゆだねられる味わいで、歩きながら飲むのに、重すぎないのがちょうどいい感じでした。



いちばん驚いたのは、ディルのどぶろく


実はこの夜の主役は、ワインではありませんでした。



右がディルどぶろく。細かく刻まれたハーブが。
右がディルどぶろく。細かく刻まれたハーブが。

平和どぶろく兜町醸造所でいただいた、ディルのどぶろく(写真右の右側)。白く濁ったグラスに、ハーブの緑が点々と浮いています。口に含むと、ディルの青い香りがすっと抜けて、驚くほど爽やか。


どぶろくと聞いて想像する重さがなく、濃度もきれいに整えられていて、スルスルと飲めてしまう。元々濁り系のお酒のピュアな味わいが大好きな私には、なかなかクリーンヒットな一杯でした。





米とぶどう、素材は違っても、発酵がつくる旨みと、そこにハーブを合わせる自由さは、ナチュラルワインの楽しさと地続きにある気がします。


(Ochota Barrels の Botanicals を飲んだ時の感動に近かったかも)



グラスの向こうに見えたもの


歩いていて気づいたのは、来ている人の多くが20〜30代だったこと。これから東京の街を動かしていく人たちの空気がありました。そして、その人たちが集まる店には、当たり前のようにナチュラルワインが置かれています。



外でこういう一杯に出会った人は、きっと家でも同じように飲みたくなる。おうちで開ける一本を選ぶ CABINET. の仕事に、ちゃんと行き先があると思えた夜でした。



10月、そしてこの秋の CABINET.


夏の夜は冷たさを求めて飲むけれど、10月は違います。風が少しひんやりして、上着が一枚ほしくなってくる頃。きんと冷えた一杯より、旨みのある薄い赤や、やわらかい濁りがしっくりきます。


酔いたいわけではなく、ほぐれたい。

そんな夜に似合う季節です。





Instagramでは、この秋から七十二候に合わせて「この頃に飲みたい一杯」を紹介しています。季節の移ろいをおよそ五日ごとに区切る昔の暦に、ワインを重ねてみる試みです。


菊の花がひらく頃、霜が降りはじめる頃。その時々に似合う一本を、少しずつ。



気になるものがあれば、選べるセットからどうぞ。

「〇〇で飲んだような薄い赤を」というリクエストも歓迎です。





CABINET. Instagram


CABINET. ワインセット おうちで一息

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